次の治療に向けた検査を受けたら何故かがんが無くなっていた件

近況

みなさんこんにちは。がんつげです。

前回、治験の締切はおそらく伸びるからもうちょっとゆっくり様子を見て必要なタイミングで治験に入ろうぜ、という話を医者としていたのですが、

というわけで急遽PET検査を受けてその結果で治験への参加可否も含めて今後どうするか決めようということになりました。(PET検査についてはコチラをご参照下さい。)

そしてPET検査を行った結果がんが消滅していて、そもそも治験に参加するとかしないとか、治療するとかしないとか、それ以前のお話だったということに…

治療方針に関するお悩み

症状の進行具合に合わせて、治療の選択肢としては以下があります。

  1. がんが進行しているので、今すぐ治験に入る
  2. がんはあまり進行していない(現状維持)だが、どうにかして治験にねじ込んでもらう
  3. がんはあまり進行していない(現状維持)のでしばらく様子を見て進行が確認できたら認可されている通常の抗がん剤を使用する

抗がん剤治療は治療と言いつつ副作用が強く出たりする場合もあり、日常生活に支障を来す可能性があります。なので一般的な治療方針としては3番一択です。

治験参加者募集の締切が設定されてしまった

一般的な方針は3番では有るのですが、より治療効果が期待できる治験の存在が絡むことでちょっと悩ましくなります。

より効果が期待できるなら通常の治療よりも治験を選択したいっす

と考えるのが人情ですし、実際がんの進行が見られたら治験に入りましょうという方針でした。

ところが前述の通りで今月末で治験参加者の募集が締め切られることが決まってしまいました。

今回の機会を逃した場合、同じ治療を受けようとすると正式な治療方法として認可された後になってしまいます。そして認可されるには年単位で時間がかかります。

ついこの間まで余命半年と言われていた人間がそこまで生き残れるかと問われると…

明日をも知れぬ身です。あまり現実的でないことは確かです。

今治療を開始しないほうが幸せかもしれない

治験募集の申込みが締め切られると同じ治療を受けるのは現実的ではないことが分かったわけですが、

じゃあ参加できるうちに治験に申し込んじゃいましょうよ

2番の選択肢を考えるわけですが、お医者様曰く

既存の治療の効果が無いことが治験参加の条件です。

次の検査で進行していたら文句なく参加できますが、今のように状態が安定している場合だと、先に実施された放射線治療の効果がよく効いていると判断される可能性が高いです。

がんの進行に関しては微量で有っても主張は可能なのでなんとかなるとは思いますが、医師としては抗がん剤投与による副作用の大きさの方が懸念点です。これは治験に参加するにしてもしないにしても同じです。

そもそもがん治療の目指すところは、支障がないのであればできるだけ治療せずに生活の質を維持することなので今のがんつげさんの状態は悪くないんですよ

というわけで今大きな支障なく生活できているのに敢えて体調を崩しかねない薬を積極的に使う必要は無くない?ということでした。

治験参加募集締切直後に悪化してしまうかもしれない

場合によってはがんに対して抗がん剤の効果が見られず副作用だけ出て辛いだけ、という可能性もあるので納得感の有るお話です。

治験がなければ

今の生活をエンジョイするか

となるところなのですが、

  • がんの進行がいつまで止まっているか誰にも分からない
  • 治験の申込み締切が決まったことで悠長に構えてられない
  • 治験が締め切った直後に悪化しても治験を受けることはできない

というわけで参加するなら今決断するしかないけど、参加しなかったからといって明日症状が悪化しないとは限らない、直後に悪化してももう治験を選択することはできない、という状況なのです。

生活をとるか、治療を選ぶか

治験に参加できなかった場合には、次善の策として認可された抗がん剤も有るのでゼロかイチかというわけではありませんができれば治療にベストを尽くしたいと考えちゃいます。

でもそうすると今のそこまで不自由ない生活が崩れてしまうかもしれません。

どこまで続くか分からぬ安定した日常をとるか、辛いかもしれないが治療の日々をとるか、結構重大な決断を迫られていました。

PET検査の結果

がん闘病生活の今後に関する重大な決断を迫られるなか、その判断材料としてPET検査を受けてきました。

結果はその日のうちに出るとのことでお昼を食べた後に呼び出されたので診察室へ。

がんが映ってない?

がん細胞なくなってますね

は?

がん細胞なくなってるんですよ

いやいやいやいや、冗談はいけねえよ。首まだ痛いよ?

映ってないんですよ。マジで。

というわけで結果がコチラ。左から、4月、7月、11月の状態です。

直感的にわかると思いますが、赤く着色されている部分ががんです。

今回分だけがコチラ。少なくとも黄色以上になっていればがんである可能性が疑われるわけですが…

見た感じで黄色にも至ってませんし、この程度なら筋肉が試薬吸収しているのと同じレベルですし、数値で見てもがんを疑う根拠にはならないです。

この結果だけ見たら、何でPET検査したの?何ガン疑ってるの?て怒られるレベルですよHAHAHA

というわけで検査結果的にはがん細胞無いらしいっすよ?

ちょっと何言ってるか分かりませんね?

余命半年宣言食らってる身としてはこの結果をそのまま鵜呑みにするわけにはいきません。

検査自体に不備はなかったんですか?PET検査は結果がうまく出ない場合があるんですよね?

※PET検査はがんが糖質を吸収する性質を利用するものなので、検査前に糖分を採ると検査が失敗します。

それは私も疑って技師に確認したんですけど、脳や膀胱等、試薬が集中すべきところにちゃんと集中してはっきりくっきり映ってるんで検査自体に不備は無かったようです。

結果の見方が間違ってたりはしません?急に消えるとかおかしいでしょ。

私も信じられなくて、検査結果分析の専門家にも確認したんですが、

未分化がんにしては非常に稀な現象ですが確かに無くなってますね

とのことでして結論に変わりは無さそうです

甲状腺の辺り硬いですよ?まだ居るんじゃないですか?

放射線治療の影響かと思われます。組織が硬化している可能性がありますね。ただこれは治るかというと不可逆なので一生付き合っていくしかないですね。

てか何でがん細胞消えたんですか?何もしてないですよね?

前の治療(パクリタキセル+放射線)の効きが良かったのだろうとしか…。

特に放射線は効果が出るまで時間がかかりますし…。

放射線と相性が良い種類のがんだったのかも知れません。

治った…ってコト?

つまり、治った、てことですか?

正確には現代の医療技術ではがん細胞が検知できなくなった、という状態です。

個人的には治った、と言いたいところですが、医者としては再発の可能性は否定し難いのでまだ治ったとは言いにくいです。

とはいえ最後の治療から約半年経過していますし、ここ数ヶ月でどうこうなるような状態ではないですね。望むならお仕事に復帰してもらうことも可能だと思います。もちろん再発の可能性は伝えたほうが良いです。

あ、それは結構です。

治験は不参加に

完全に治ったかというとちょっとまだわからないですが、どうも普通に生活する分には問題なかろうという状態にいつの間にかなっていたようです。

この状態で治験に応募しても間違いなく却下されますね。

退治すべきがん細胞がいないんだからそりゃそうなりますわな。

ここ数日色々悩んで損した。

今後について

というわけでがん細胞が検知できなくなってしまったわけで、良いことではあるのですが想定よりも良くなりすぎちゃって今後に影響出まくりです。

治療

基本的には様子見で、2~3ヶ月おきにCTかPET撮って状態を確認しましょう。

再発した後の治療の選択肢に関わってくるから運動は続けて健康を目指してください。平たく言うと痩せてください。

今処方している痛み止めも、できれば止めたほうが良いので、様子を見て飲まなくても良ければ飲まないなど試してみてください。

ということで薬断ちに向けて動くことになりました。

まだ全然痛み有るし気分悪くなることも有るのでしばらくはお薬飲み続けることになりそうですが。

ダイエットは、まあ、頑張ります。がんになっても痩せるどころか太った人間に可能なのかはちょっと分かりませんが。せめて激ヤセしてから消えてほしかった。

社会復帰

働いてもいいと思うよ?

今後の再発リスクを考えて休職期間節約したほうが良くない?

とお医者様には言われているわけですが、首元の痛みやら熱やらでまだ体調が悪いときも有るのでしばらくは休職続けようと思っております。

正直なところまだがんが無くなった件をイマイチ信用できてないんですよね。良くなっている体感が足りない。検知できないだけでまだ居ると思うんだよなあ。がん細胞。

と言うのは半分くらい建前で、本音は保険金で資金に余裕あるし旅行まだまだしたいし、そもそも1年位であの世に行く想定だったから社会復帰する気全然なくてこれから普通のサラリーマンとして生きていける自信がないんですよね…。

ワンチャン保険金を種銭にFXとかで2億くらいに増やすことにチャレンジしたほうが良いのだろうか。

このブログどうすんの?

やべえよ…がん治っちゃったよ…ネタがなくなった…

と思ったりもしましたがまだ完全に治ったというわけでもないですし、これからの検査状況とか、社会復帰に向けた情報とかまあまあネタ有るなと思い直したのでまだ続ける予定です。

とりあえず医者から寛解の診断が出るまでは続けようかなと思いますので引き続きよろしくお願いします。

まとめ

という感じで検査結果を聞いた瞬間は本当に意味が分からなかったんですが、今も時間をかけてどうやらがんが治った(かもしれない)ということを受け入れようとしている感じです。

改めて調べましたが、1年生存率が高くて20%、5年生存率が7%とかなんですよ。治ったとか言われてもにわかには信じがたいんですよねえ。

院内がん登録生存率集計結果閲覧システム
院内がん登録生存率集計結果閲覧システム

直近の目標は1年生存してがんサバイバーを名乗ることですかね。5年生きればその後の生存率は健康な人と変わらないらしいのでそこまで生きられたら万々歳です。

さしあたって、このブログを読んで応援いただいている皆様には感謝です。実際に会いに行ける人にはまた会いに行こうかなとも思います。

私と同じように闘病されている方もいるかと思いますが、余命半年宣告されてもこんな感じで生き延びてるやつが居るわけですし、

がんと診断されて悲嘆にくれている人よりも、淡々と治療を、出来ることをやっている人のほうが治る可能性が高い気がします。あくまで体感ですが。

と医者もぼそっと言ってましたので、この事例が少しでも生きる希望につながって少しでも前向きに治療を受けるきっかけになったら幸いです。

というわけでまだ完全に安心はできませんが、当面の驚異は去り、心穏やかにお正月を迎えられそうです。

でわでわ。ごきげんよう!

本ブログが「参考になった」「お疲れ様」「頑張って生きて」という方がいらっしゃいましたら、チップ(100円~)大歓迎です。今後の生きる力につながります。

コメント

  1. にゃんこ より:

    以前、夫が同じ病名のためにコメントさせて頂いたものです。

    癌が消えるなんて奇跡が起きましたね!
    再発、転移しないようお互い頑張りましょう。
    (主人もがんつげさんと同じ病院で、放射線治療をうけ術後4ヶ月再発転移せず過ごしています)

    今は効果があるかはわかりませんが、高濃度ビタミンC注射や、野菜&果物のスロージュース、アルカリ食などを取り入れています。

    • がんつげ がんつげ より:

      コメントありがとうございます。その後旦那様も大禍なく過ごされているようで良かったです。
      今回の状態はただただ運が良かっただけですが本当に有り難く感じてます。まだ患部の辺りに痛みがあったり熱が出たりするので気は抜けませんが前向きに生きられそうです。
      お守り程度ですが私もマルチビタミンだったり緑茶は摂取してますね笑
      医者から寛解の見解が出るまでは続けようかとおもってます

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