【入院】がん病棟の大部屋に実際に入院してみてわかったこと 

Tips

みなさんこんにちは。がんつげです。

前回は入院中の治療内容についてご紹介しました。

今回は入院中の生活について、実際に入院してみてわかったことをご紹介しようと思います。

持ち込み荷物の要否

入院準備編で大量の物資を100円均一等で買い込んでいました。

必要と言われているものを特に精査なくとにかく買い込んでいましたが、役に立つものもあれば全く使わなかったものもあります。特にお菓子類は1階のコンビニにも売っているので要らなかったかも。

現時点の有能なアイテム、いらない子、まだわからないアイテムは以下のとおりです。

有能なアイテム

ふりかけ

 今回の入院のMVPです。食事自体は別に不味くはなかったのですが、なにかパンチが足りないなという印象です。そんなに多くもないライスが余ります。そんな中ふりかけがあるだけでだいぶ満足度が高くなります。

味は好みがあるかと思いますが、個人的にはゆかりが汎用性高くて良かったです。かつおのふりかけもサクサク甘じょっぱいので良いです。

4日間の入院で2袋(ゆかりとかつお)消費しました。ちょっとかけ過ぎだった自覚はあるので、普通の人だと1袋で保つかなとは思います。

一階のコンビニにも売ってはいます。

PC、イヤホン類

娯楽として必須。

PCはゲームや動画を見たりもありますが、Youtubeでニュース配信もやっているので寝ながら聞き流すみたいな使い方もできます。日常に近い環境をより作りやすいかなと思います。

大部屋は基本的に音を出すのは控えるべきなので、動画にせよ純粋に音楽にせよイヤホン使用が必須です。これが無いとベッドでは無音の世界で過ごすことになります。また、カナル型だと相部屋の人のいびき対策としても多少は役に立ってくれます。

イヤホンは有線だと絡まるので無線がおすすめです。

イヤホン自体はコンビニで売っているみたいですが、好みがあると思うので買って持っていくのがいいかと思います。

ゲーム類に関して、RPGはあまり向かないと感じました。入院中は結構暇な時間が多いのですが、看護師の検温やお医者様の定期巡回、外来の空き具合に左右される治療の呼び出し、気まぐれに来る薬剤師、突然始まる治療の説明などなど予定が組まれずイベントドリブンで物事が進むのでかなり中断が多いためです。

なので、RPGよりは中断しても痛手が少ないパズルや読書、漫画などのほうがストレスが少ないかなという印象です。少なくとも割り込みが入らなくなる夕方5時くらいまではそれで過ごすほうが良いかと思います。

電源タップ

ベッドの上にコンセントはありますが、医療用の電源もついているためすべてを使用できるわけではありません。

今回は電化製品を置こうと思っている棚からベッドを挟んで反対側のコンセントしか使用できなかったので電源タップを持っていってかなり役に立ちました。

長いかと思いましたが3Mを持っていったところ余りの長さが丁度良かったので色々と機器の位置調整がはかどるなどしました。おそらくですが2mだとぴったりかちょっと短いかもしれません。

蓋付きコップ(プロティンシェイカー)

お湯も運べるし、飲み物を入れておいてしばらくおいておくことも可能です。また、コップがなければ最悪そのまま直接飲むことも可能なのでプロティンシェイカー1つあればある程度事足りるのが良いですね。

蓋もしっかり閉めれば液だれもないので、ベッドの上で過ごす時間が長い中では安心感が高いです。

水出しのお茶

病室内にはお湯のポットはありませんし、いくら耐えられるとは言えお湯を入れて持ち歩くのはプロティンシェイカーには荷が重かったです。

水出しのお茶パックは水だけでお茶を淹れることができますし、お湯をもらいに行く手間がなくなることとお湯が溢れるという危険がなくなるので重宝しました。

寝る前にセットして、冷蔵庫に入れおけば翌日の朝にはお茶が飲めるのもいいですね。

フック類、カゴ

病室には何かを引っ掛ける場所が殆どないのですが、何故かフックをかけられそうな場所はたくさんあるのでフックがあるとかなり便利になります。

単純なS字フックは棚の横やベッドの机の横などに設置することができます。ティッシュ類などの衛生用品をいれてみたり、入浴に必要なアメニティ類をすぐ取れるように設置したりに使用しました。

吸盤型は棚の平らな面にかごを設置するのに使用しました。かごは定期的に飲む薬や調味料類など必要なときにさっと取りたいものをまとめておいておくにはかなり便利でした。

袋類

着替えを入れたり、ゴミを一時的にまとめたり、靴を入れたり、何にでも使えます。使い捨てのスーパーの袋とかがある程度あると何かと便利です。

かかとを踏んでも履ける靴

検査等で結構な頻度で靴の脱ぎ履きがあります。ベッドからトイレに行くとかのちょっとした移動にも便利です。

一応かかとのある靴が必須とのことですが(治療の影響で体がしっかりしておらず、躓いて転倒して骨折する人多数のため)、まあかかとがなくても特に何かを注意されるということはなかったですが、身を守るためにも一足はあったほうがいいかなと思います。

手持ち扇風機

お守りのつもりで持っていきましたがまさかの大活躍でした。

窓側は日差しがいいこともあって結構暑いのですが、危ないので窓は開けてはいけないことになっています。カーテンを閉めてもまあまあ暑いため、扇風機のお陰でどうにかしのげました。

急にあたたかくなってきた時期だったというのもあって空調も寒い方に合わせていたりと時期的なこともあるかとは思いますが、窓側になる場合は持っていって損はないかと思います。

いらない子

100円均一のクッション

クッション性がそんなに無い。存在価値を疑う。枕を上手に活用する方法を考えたほうが建設的かと。

醤油

醤油をかけるようなメニューも無ければ醤油をかけないとまずくて食えないというものもありませんでした。ふりかけの有能さが光るので、ふりかけがあるのであれば要らないと思います。

他に好みの調味料がある場合は持っていってもいいと思います。ただ治療の影響で強い臭いで気分が悪くなる方が多いのでそのへんは要注意です。

洗濯ピンチ

洗濯などしなかったしそもそもする気もなかった。使用中のタオルくらいはかけるかと思いましたがそもそもタオルを使用する機会があまりありませんでした。

入院中は有料でタオルをレンタルしていたので、必要なら何枚使っても1日定額のためそもそも干して取っておくとかそんなことをする必要がありませんでした。パジャマも同じです。

ご自身の衣類を洗濯する場合は必要かもしれませんが、タオルもパジャマもレンタルで済ませるなら不要ですね。

ティッシュ類

個室に限らず、差額ベッド代が発生する有料ベッドを使用する場合は病院側からアメニティ(歯ブラシ類、ティッシュ、ウエットティッシュ、シャンプー・ボディーソープなど)が提供されます。そのため持っていく必要がそもそもありませんでした。

差額ベッド代が発生しないベッドの場合は持っていったほうがいいかと思います。

実際としてはそんなに飲食する機会もありませんので、あまり減らないかなと思います。4日間であれば普通のティッシュとウエットティッシュがそれぞれ1箱あれば十分がすぎる感じです。

大量のお菓子

院内のコンビニにお菓子が売っているので、必要に応じて買えばよいかとおもいます。

好みのお菓子があるかはわからないので、外せないお菓子があるのであればそれは持っていったほうがいいかと思います。

お湯出しの紅茶

お湯はあるし飲めなくもないですが、圧倒的に水出し緑茶のほうが利便性が高かったので水出しのほうがおすすめです。

ポールに挟むタイプのフック

S字フックで割りとカバーできるのでわざわざ買う必要はありませんでした。

セキュリティワイヤー

これは私のただの確認ガバですが、持っていったPC本体にセキュリティワイヤーを設置するための口がありませんでした…。持っていき損でした。

ワイヤー自体は設置できそうな場所がいくつもあるので持っていくこと自体はいいかとおもいます。出し入れが面倒くさいですがセキュリティボックスを活用して凌ぐという手もあります。

HDMIケーブル

ベッドに付属のテレビはHDMIの口がついていたので、PCを繋いで動画を見ようと画策して持っていきましたが不要でした。

テレビ自体はアームが付いていてある程度動くのですが、思っていた以上に可動域が狭くてベッドに寝ながら画面を真正面で捉えるというような配置ができず、HDMIを繋いでPCの動画をながすメリットが何一つ見当たらなかったのでやめました。

まだ判断できないアイテム

ストロー、ストロー付きペットボトルの蓋

今回はまだ手術をせず、体の動作もいつもと変わらないままのため不要でした。この先手術等すると首が動きにくい状態になったりするかもしれないのでこの子の要否はまだ判断できないですね。次回も一応持っていこうと思います。

あったほうが良かったかもしれないアイテム

ビニールシート

基本的にベッドの上で過ごすため、何かをやろうと思うと必ず地面に足をつけることになります。そのため毎回履物を履くという動作が発生するわけですが面倒くさいことこの上ありません。

ビニールシートを持っていって裸足ゾーンを作ってしまえば結構楽かもしれません。あまり看護師が入ってこないような一角に裸足ゾーンを作ってそこで椅子に座ったり着替えをしたりできると快適さが増しそうです。

大部屋生活の良し悪し

初回は個室でしたが今回は大部屋に入院しました。と言っても最大でも4人部屋のようなので密な感じはあまりしません。コロナ対策でカーテンで仕切られているため居酒屋の半個室みたいな感じです。

とは言え他の患者さんとの共同生活になるので色々とあるわけです。

窓側ベッドは十分快適だし明るさ的に必須だと思う

個室は価格も待遇もtoo muchなので窓側で十分じゃないかな、と思って大部屋の窓側を第一、第二希望に入れていたわけですがこれは正しかったと感じました。と言うか明るさ観点から必須かもしれません。

天井の照明は部屋の中央に集中しており、ベッドの上には設置されていません。通常時はこれでも十分な光量が得られると思いますが、現在はコロナ禍によりカーテンが閉められているため、天気が曇りだと窓側でもかなり暗く感じますし、廊下側のベッドは晴れた日でも結構暗そうでした。

30代なのでまだ認めたくはありませんが、最近老眼気味なので明かりが足りなのは結構つらいです。

もちろんベッド毎にランプもついてはいますが、全体的に暗いので個人的な感想としてはやはり窓側で日光を取り入れるのは快適な空間を維持するために必須かなと思います。

ただちょっと暑かったので、時期によっては手持ち扇風機を持ち込むなど対策はしておいたほうが良いと感じます。

お隣さんの情報が聞こえる

これはもうしょうがないのかもしれませんが、なかなか際どい情報も入ってくるので結構気を使います…。

ああ、お隣さんは明日からICUなのか

とか、

がんつげはお隣さん二人分くらいの体重なのか

などなどです。お隣さんは明日退院ですとかならハッピーな気持ちになるんですがそう言うのばかりじゃないので陰ながら回復を祈ることしかできないのがなかなか複雑な気分になります。

生活音はまあまあ気になる

お隣の食事の音とか、たまにイヤホンつけずにテレビ見始めちゃったりとか多少気になることはありますがこの辺は些事なので特に問題にはならないです。

現実的にダメージが有るのは寝てるときのいびきとかですね。結構苦しそうな音出てるんです。ダメージの種類としては

うるさい!寝れない!静かにしろ!

系ではなくて、

大丈夫だろうか…。明日は我が身かもしれない…。

系です。怖くて寝れなくなる。

がんつげは甲状腺がんなので頭頸科にお世話になっています。入院病棟内は似たような部位のがん患者でまとめられている感じがあるので、おそらく同部屋の人たちも喉や気管に近い部分のがんだと推測できます。実際声がでない・出にくい人が同室なのでそういうことだと思います。

なので、自分も症状が進むとあんな感じになるかもしれないのか、と不安になるわけです。

まあ心配してもしょうがないので最終的には普通に寝るわけですが、何にせよ彼らの症状が改善されて、普通におしゃべりが楽しめるようになることを切に願うばかりです。何よりも自分の未来のために。

看護師の大変さが感じられる

空間を共有している限りでは、同室の患者さんは比較的おとなしい紳士的な方々ばかりでした。

ただやはり夜中に動いてしまったり、点滴や治療用の管を外そうとする人たちも中にはいるようで、夜中にそういう患者さんへの対応をしているやり取りが聞こえてきたりもしました。

がんつげも点滴が大嫌いなので外したくなる気持ちがよくわかりますし、寝てるときにも刺さっているとか発狂してもおかしくないレベルです。耐え難い。明日は我が身。

看護師さんはそんな患者さんでも頭ごなしに否定するわけでもなく緩やかにその大切さを説得して落ち着かせるなどしていました。偉大です。

べき論で言えば患者さんが悪く、看護師が大変だという話になるかもしれませんが(実際そうだとは思う)、大元をたどればがんさえ無ければだれも苦しまなかったのにという気もします。

この世からがんなんて無くなればいいのにと本気で思いました。

入院中の予定はなかなか決まらない

外来治療の場合だと時間を予約して通院するので、多少前後はあるもののある程度計画的にことを進めることができますが、入院している場合は

ずっと病院にいるわけだし空いたときに対応でいいっしょ

みたいな扱いになります。

そのため、その日やること自体は決まっているのですが

検温です

呼び出されるまでゲームでもやりm

手術です

放射線治療です

薬の説明です

食事です

よし続k

抗がん剤治療です

食事です

続きを

回診です

検温です

…寝るか。

みたいな感じで不定期に病院側の都合でアポ無し対応を常時し続ける必要があります。

来ないときは延々とこないのでゲームとか始めるのですが、ちょうどいいところで検査結果を説明に来る医者がいたりとなかなか落ち着きがありませんでした。トイレに行こうかなと思ったタイミングで来られるのが一番つらかった。

なので暇つぶしは必須ですが、中断してもあまりダメージのないものを用意するのが良いかと思いますし、トイレ等は行きたいと思った瞬間に行くなど対策が必要です。

まとめ

がん病棟の大部屋に実際に入院してみてわかったことについてご紹介しました。

快適さについてはできる限りのことはやれたかなという気はします。日中ずっとベッドの上というのはなんだか嫌だったのでパイプ椅子に座ったり、食堂で過ごすなども心の安定には結構効果的でした。

大部屋だと他の患者さんの病状が垣間見えたりして色々と思うところもありましたね…。一番あとに入って一番先に退院する感じだったので、周りの方々がどう感じたのだろうかとか考えるとなかなか複雑な気分になります。まあ症状とか転移がないだけで未分化の甲状腺がんにかかってるんでその辺の奴らよりがんつげのほうが死ぬ確率高いんですけどね。

とりあえず準備段階で用意したアイテムたちの運用もできましたし、要らない子もわかったので次回はよりコンパクトな荷造りで入院に望めそうです。

みなさんも入院する機会があれば参考にしてみてください。

でわでわ。ごきげんよう!!

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